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2013年05月19日

『エロティシズム』

検索するとバタイユのが先に出てくるみたいですが、これは1991年にイタリアの社会学者が書いた本のようです。でも学術的というわけでもなくたいへん読みやすい本でした。
一貫した主旨としては、女のエロティシズムは継続性、一緒にいたいという願望。一方男は断続的、変化を欲望する、とのこと。女が愛と性が同じであるのに対して男は別である、というもの。もちろん男性も家族を愛しているんだけど、そこにはエロティックな要素はなくて、だから別の女に惹かれると(たった一回やったくらいで)罪の意識を持つ。女は、たった一回やったくらいじゃ、それはまだ時間をかけて育てた愛じゃないから罪の意識は持たない。男は身体の美しさ、性的魅力、誘惑力、女は地位,知名度、世間的評価,役割にエロティシズムが影響される、などなど、なるほどなーと思った。

ちょっと面白かったのは、
*ゲイの世界では、相手を選ぶところからじゃなく、その世界にまず入ってそこで誰かれ区別なくやっとくところから始まる。
*アメリカでは、経済界でない分野、とくにエロティシズムにかかわる分野で「すべて真実」の法則が導入されている
ってところ。

エロティシズム (中公文庫)

投稿者 chiaki : 2013年05月19日 22:06

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