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2004年10月19日

興福寺国宝展 at 上野

東京芸術大学大学美術館には初めて行きました。
曼荼羅や絵画もたぶん滅多に見られるものではないし、おもしろいものもあったけど、やはり運慶・康慶の彫刻には圧倒されました。

3Fでいきなり無著、世観が、薄暗い中に黄緑色のような光で照らされて立っていました。
お堂の中でもあんな立ち位置なのかどうかわからないけど、2体の真中からすこし離れて立つと妙に落ち着いた感じになって不思議でした。
無著、世観は兄弟で、弟は若い頃で、兄は老年期の姿だそうです。どっちか選べといわれたら無著が好きです。
4世紀のインドのお坊さんだけど、日本人に分かりやすいような顔立ちに作ってあるそうです。

パワフルで、おかしくて、圧巻で何度も見回ったのは康慶の四天王立像で、みうらじゅんが言ってたと思うけどバンドグループみたいでした。あれもお堂の中では背を合わせて立ってるのだろうか?
踏みつけられてる邪鬼は苦しそうなんだけど、ふざけてるようで愛らしかったです。
灯明をもってふんばってるマッチョな邪鬼もいました。
マッチョといえば金剛力士立像阿形で、こんなモデルが12世紀にいたのかしら?と思うくらい腹割れまくり、筋立ちまくりでした。

ヘエ〜と思ってメモしてきたのは、梵天でナマズみたいな髭をはやした女性っぽい体つきのおっさん。
梵天・・・インド神話(バラモン経・ヒンドゥー経)の宇宙創造神ブラフマンをルーツとする。
仏教に取り入れられてから帝釈天と一対で四天王とともに主尊の左右に配置されることが多い。

ほんと、行ってよかった。今、奈良行ってる人は見られないんだもんね。こちらの方は絵がお上手。

これはメモして帰ってからしらべたこと
・法相六祖・・・神叡・玄肪・善珠・行賀・玄賓・常騰
・四天王・・・四方を守る守護神。くわしくはこちら
・維摩経(ゆいまぎょう)・・・「維摩詰(維摩居士・ゆいまこじ)によって説かれたお経。「維摩詰」とは、サンスクリット語の「ヴィマラキールティー」の音写で「汚れなく名声の高い者」を意味する
・文殊菩薩・・・実在した人物で舎衛国のバラモンの子といわれ、仏典編纂に関わった。妙吉祥、妙音菩薩ともいい、智慧を司る菩薩。

投稿者 chiaki : 2004年10月19日 23:55

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