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2005年06月01日

ヴァインランド

新潮社  トマス・ピンチョン, 佐藤良明 (訳)

初ピンチョンは380ページで挫折。
DLの日本での少女時代のあたりはぐいぐい読ませるし、「なんでこれ映画化されないの?」と思ったけど、フレネシの学生運動とかは、やはり時代背景やなんかがわからないとついていくのが難しい。
佐藤良明の訳はそれほど悪くないと思うのだけど、注釈はうんざりする。
まぁ、今の気分の問題もあるだろうから、またいつか挑戦しよう。
「V.」は学生の頃から読んでみたい!と思っているのだけど、読めるようになる日は来るのだろうか・・・。

一緒に図書館で借りたアーヴィングのオウエン・ミーニーもあまりすすまない。今回は読み終えることができないかもしれない。でもこんな文章が書けたらすてきだな、と思ったので引用しておく。
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今日、一九八七年一月三十日、トロントでは雪が降っている。犬の意見によれば、トロントは雪が降ると見違えるようになる。雪が降っているとき、犬を散歩に連れ出すのは楽しい。犬の熱狂ぶりが人にも伝染するからだ。
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この日、1987年1月30日のことを、わたしは覚えている。前日は、14歳の誕生日で、いろんなことを一人で考えたからだ。
そのとき、これから先もわたしはきっとこんな風なんだろう、と気落ちしながら思った。そして、今にいたるまで、何度も感じたことだけど、わたしはその時とあまり変わってないような気がする。

投稿者 chiaki : 2005年06月01日 23:06

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コメント

トマス・ピンチョン、、、
私も、昔からの課題です。
『競売ナンバー49の叫び』志村正雄訳("The Crying of Lot 49" (1966))を読んだきりです。。。

しかし、、、「挫折」と記述するところがChimayさんらしいですね(笑)

話は変わり、ピンチョンって出っ歯ですね。
http://www.nagasaki-gaigo.ac.jp/ishikawa/amlit/p/jp/pynchon21_j.htm

投稿者 Blue : 2005年06月03日 18:05

Blueさん
意外ですね、もう読破してるものと思ってました。
競売ナンバーは手にとった記憶はあるのですが、やはり挫折したのか、とっただけなのかも覚えてないのです。
面白い、と思えない小説でもけっこうしつこく読み終えるタイプなんですが、集中できませんでした。・・・これは訳のせいだと思います。はしゃぎすぎ!
ピンチョンの顔初めてみました。変わった名前なので東洋人(中国系の太ったおじさんを想像してました)なのかとずっと思ってたのでこちらも意外でした。
ちなみに、オウエン・ミーニーは読み進めてます。子供時代が過ぎたころから面白くなってきました。
「犬の人生」はいかがでしたか?小説よりも詩のほうがよさそう、というのがわたしの感想です。
そういえば、図書館でガルシア・マルケスの「無垢なエレンディラと無情な祖母の信じがたい悲惨の物語」を読みました。去年お借りした「百年の孤独」と同じような、熱気と湿気を感じる作品で面白かったです。

投稿者 chimay [TypeKey Profile Page] : 2005年06月04日 14:42