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2005年09月10日

豚と精霊


豚と精霊ライフ・サイクルの人類学
どうぶつ社 コリン・ターンブル 太田至(訳)

論文調ではないし、フォントが変わっていて読みやすそうだと思って社会人類学(≒民族学?)の本を手にとった。
アフリカの森に住むムブディという民族のフィールドワークと、スコットランド出の著者の個人的な体験との比較がメインで、多少、未開社会を美化しすぎた論調ではあるものの、興味深い内容だった。
あまり考えたことがなかったけれど、警察権力や刑罰がなくても秩序を保つことができる社会というのが存在している。著作権とかあるからここで引用していいのかどうかわからないけど、思い出す必要がありそうなので書いておく。

人間の行動は外的・物理的な強制力によって統制されるのではなく、個人の信仰や信義によって律されているのである。このシステムがうまく機能するのは、安全で満ち足りた生活は社会的な存在として生きることによって保証されるという経験を、人びとが幼年期からつみかさねているからにほかならない。

詩でも律法でもないんだ・・・。もうひとつ引用。

(略)世界がむこうからやってくるのを傍観しながら待っているのではなく、みずから行動をおこして人びとを豊かにした

投稿者 chiaki : 2005年09月10日 18:39

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